2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

祖母の語り

金井家 長男:利廣:軍曹、満州へ。兄弟おもいだった。中国でチフスにかかりすぐに死んだ。 次男:喜久 長女:貞子(?):幼く亡くなったが頭がよかった 3才で駄菓子屋のおつり「足んないよ」 次女:満子:みっちゃんばあば 三女:静子:しいしいばあば 四…

レヴィ=ストロースの定義から

体系は要素が変化すればバラバラになるが、構造は要素が変化しても普遍である。構造と力は対立のように捉えられるが、そもそも構造が力なのではないか? 力とは過去との未来との関係の名であると言えないか。そうだとすれば、構造の時間的側面が力であるとい…

向こう傷、わたしの真理

顔の向こう傷、スカーフェイス。わたしには見えない。それは、木漏れ日のなかの最初の記憶(それも写真によって事後的につくられたものかもしれない)、わたしの名を呼ぶ母親の声、不分別ないたずらに対する父の怒りの顔、わたしにとっては御仏による監視(…

テクスト少考

現代思想において、「文体」概念が「テクスト」概念に置き換わったことについて、中井久夫は、それが原因で、現代はついに第一級の文学作品を生み出さなかったという(うる覚え)。これは深刻な指摘ととらねばならない。「文体」に含まれるのは、レトリック…

哲学に居場所はあるか

哲学にまだ居場所はあるだろうか。ある、と答えるのは簡単だ。しかし、哲学的知見、とりわけ形而上学については、われわれはもはや系譜学的、人類学的、宗教学的興味しかもちえないのではないか。 シェリングは自然哲学の立場から超越論的哲学を批判する文脈…