そして本は開かれ......

そして本は開かれ(その戦いはまだ終わっていないのだから)

お前の石になった心臓を砕く 

白の頁から、黒く、垂直に、火が(裂けて)

やがて、九月に部屋の隅にこわばる肉体をみつけるだろう

ふたつのからだ、灰になった静けさが、途方もなく

大きな音を立てながら、あなたの、前に

迫ってくる、顔が、顔だけが、近づいて

その眼はたしかにあなただけをみている

その黒のなかにあなたのことばを求めて