Poem 1

 

youtu.be

 

この曲ばかり聴いてしまう。めちゃ好きだ。バブル感。

今日も、やる気がないわけではないのだけれど書く時間がないのでむかしなかば即興で書いた詩に少し手を入れておいておく。

 

  * * *

 

「無題」 

 

1.

飼い慣らされていたいらだちが
眼の奥を濡らし
小人の群れのように山塊に居て
養生された光の包帯が
半透明な渦となって
橋をかける
桟橋にいたのはだれだったか
母の頬のやうに幽かに
さめざめとした朝露の
白く煙るとき

 

2.
廃棄される空挺
鮪のささくれだった歓声が上がる
波の夢
波乱と純正が星刻を打つ
胴体の端端にろくろと恥があり
マントを背負ったダイヤが
ランドセルとハンカチを笑う

 

3.

まだらな人影の
当時を想うとき
帳尻の合わない夜景が
タイヤ痕を縫製し
灰と、煤と、くぐもりの
淀んだ人体の
神経を予感させる
問うた歌詠の落下せる
拝情が導線と静脈をつたい
紅く萌えあがる鼓動の上を歩く

 

4.

小生は蝶番をまたぎ
廃道を道すがら肯う
排斥した傍観の予鈴を
突き飛ばす手の上に
幾千年の風と雨と夕暮
貪欲な人の一団が
賞与と表層を舐めて
膠着した花束は遮る
それでも今宵の饗宴は
焦慮と黄金を手にして歌う