不在と喜び

なぜ、不在は喜びでもあるのか。

不在においてわたしたちは、現前した〈あなた〉以上に〈あなた〉を渇望する。

この渇き、この飢え、この苦しみ。

苦しみがわたしたちを〈あなた〉への思考を高める。なぜ、なぜ、なぜ、どうして、〈あなた〉はここにいないのであって、いるのではないのか。その渇きの強さは、祈りになり、〈あなた〉への愛になる。愛において、わたしはひとりではない。

 

〈あなた〉は過去にもあり、未来にもある。ただここに現前(present)していないだけで。でも、わたしが欲する(want)のは未来だけ。